ご挨拶

慈興院大徳寺の58代目住職 佐伯 徳順でございます。

みなさんは、お坊さんに対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?

特別な存在・非日常的な存在というようなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。

私は、(真宗大谷派の総本山である)東本願寺が設立した「大谷大学」を卒業後、
約15年ほど IT関係の企業で勤めていた経験をもっており、
日常生活においては、2児の父親であります。
(趣味は、音楽・DIY・ジャムやパン作り)

[instagram]報恩講参りの際は住職の手作りジャムを、、、

そんな私が、当寺の住職になったのは突然の事でした。
早すぎる父の死。突然背負う事になった大きすぎる責任。
右も左もわからないことだらけで、大変な事もたくさんありました。

父が亡くなってから一〜二年ぐらいは、
「逃げ出したい」と思う事もたくさんありましたし、
法要・法事の度、徹夜して準備していた事を今でも鮮明に覚えています。

また、ここ数年で多くの同志・身内を失いました。
僧侶として「送る事」、ゆく者と残される者、
残さた者として人生を歩むという事、
その応えを感じながら、日々を過ごしております。

住職になってから、
本当にたくさんの事があったものですが、
実際に逃げ出す事はなく、
今日までやってくる事ができたのは、
門徒さんをはじめ、いろんな方が私を助けてくださった事、
そして、なにより仏教の教えに救われた私がいるからだと思います。

仏教の教えを皆様にお伝えしたいと懸命に仏教を学び、
そしてその学びを通して自分自身が仏教の教えに救われていたという事があったのだと思います。

とはいえ、まだまだ未熟者という事は変わらず、
仏教の事も、まだまだ勉強中です。
そして、私は現在もweb制作や開発の現場でバリバリ働いており、
兼業住職として、普段は 俗世間にどっぷりと浸かりながら日々 生活をしております。

専業としてお寺の事をできない、、、というもどかしさから、
専業のお坊さん達を羨ましく思った時期もありました。

でも、ある時に このように考えました。

「一般社会で働いていれば、
楽しい事だけじゃなくて、辛い事もたくさんあるわけで、
私も(皆さま)と同じく そんな経験をしょっちゅう、、今もなお経験し続けている。
そんなリアルな経験や気持ちを(皆さまと)共感できる自分だからこそ
できる事があるんじゃないか」と。

そして、その視点に立ちながら、
そんな自分で何か出来ることがあるんだったら、という思いから、
いろいろな取り組みをしていきたいと思っています。

僕は、この大徳寺というお寺が
「愛する人との別れをゆっくりと受け止めていける場所でありたい」
「家族・人のつながりを深めていける存在でありたい」
「地域活性に貢献できる存在でありたい」

と考えています。

お寺は葬式の時だけでなく、
皆さまの人生の真っ只中にも関わりをもてるよう
その実現に向けてこれから歩んでいこうと思います。

このホームページを作ったのも、その第一歩。

これからの当寺の歩み、楽しみにして頂けますと幸いです。
 

人生は長さじゃない 深さです 幅です
金子 大栄
Love the life you live. Live the life you love.
自分の生きる人生を愛せ。自分の愛する人生を生きろ。Bob Marley (ボブ・マーリー) -

【これまでの(少し変わった)取り組み】

・除夜のカレー
大晦日 昼間から本堂でカレーを食べて、夜は除夜の鐘をつくという催し。2016年〜開始し、2019年には来寺者が300人を超えた。除夜のカレーギャラリーページへ
納骨と参拝の場「特賜殿(とくしでん)」
「遺族が故人を思う想い」だけでなく「故人が遺族を思う温もり」を感じられる空間として2018年に改修。大正天皇の葬儀で使われた木材を一部使用の建物です。第51回 富山県建築文化賞 入選
・rock(寄り?)なお寺の掲示板
仏教の言葉から捉えるのではなく、音楽(歌詞)から仏教を捉える事を意識して毎月更新。悩みや苦しみを持っている人の気持ちを少しでも和らげる一助となればと思いから、住職自身が心に響いた歌詞を引用してSNSでも掲載(instagram / twitter / facebook)
・亡き方へのお手紙
ご遺族のお持ちの「生きている間にもっと伝えておきたかった想い」「伝えたくても伝えられない想い」を受け止めるため、特賜殿(とくしでん)にお手紙受けを設置。お盆・お彼岸に定期実施。
絶対に喋ってはいけない除夜の鐘&参拝
コロナ禍に迎えた大晦日。喋らないという事は感染予防だけでなく、静寂を生み 鐘の音をより感じさせてくれるというメリットもある。制限ばかりの日常から視点を変えて実施した2020年の大晦日。

  
今後、
お寺を舞台にいろんな催しもしたいと考えております。
「興味がある!」「ボランティアスタッフしたい!」という方がおられましたら、
お問い合わせフォームよりお知らせください^^

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